COFFEE COLORS ロースター&バリスタ

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2013年 06月 26日

第3話 本物のコーヒーを目指して

2012年2月 福島から悲しい知らせがあった

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いわき営業所時代の部下で当時コーヒー担当者として半強制的にコーヒーを叩きこんだK君
家族をいわき市に残したまま単身赴任中1人福島の自宅アパート玄関で倒れそのまま・・・

実家も宮城の沿岸地区だった  44歳という若さで
きっと色んなことが重なって 重なって 彼の心と体を痛めつけたのだろう

中南米エルサルバドルの視察に選任され目を輝かせて報告してくれたあの顔が
休日返上のコーヒー即売会、応援に駆け付けた奥さんと小さな子供たちの笑顔が 忘れられない

その2日程前に福島から2組のお客様がご来店された 

午前中はいわき市から以前、大変お世話になった経営者の方、外食店を数店経営しており
新鮮で安全な野菜を求めて青森まで足を伸ばしたとのこと

そして午後は始めてのお客様、大柄でラフなスタイルだが丁寧に名刺を渡された
株式会社キオラガーデン代表取締役社長 小松剛 三春町に本社を置き福島市にカフェを経営中



本物のコーヒーを求め全国のロースターカフェを巡り勉強中とのこと
コーヒーカラーズのコーヒー創りに興味があるらしい

短い時間だったが私の考える良いコーヒーの品質、技術、鮮度管理についてロースター
バリスタを育成し本物のコーヒーを普及啓蒙するスペシャルティーコーヒーの世界について

カウンター越しに話したが、かなりの強行スケジュールらしく帰りの新幹線の時間となり
名残惜しそうに慌てて帰られた

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そして翌日、本物のコーヒーについて本気で取り組みたいとのメールがあった

キオラガーデンは「本物を届ける」を理念に掲げ良質の素材や調理方法で安心安全そして
美味しい「食」を提供することで地域社会に貢献することが使命と考えている

当時NZに住むミッキーが新たなスタイルを模索しネットで検索中に先月アップしたばかりの
コーヒーカラーズのHPを見て何かを感じたらしい

早速、福島の剛氏にそのことを伝え、素早い行動力で私を訪ねたとのこと
そして間もなく2度目の来青、今度は一泊で十分な時間を確保しての訪問だった

コーヒーカラーズ新町店の営業終了後、たまに薪ストーブのパチッパチッと爆ぜる音だけ
深夜までこれまでのこと、これからのこと、全てをさらけ出して話し続けた

『本物を届ける』という理念は一見当たり前のことのように思われるかも知れないが
真面目に真剣に取組む程にその意味の深さと、取組みの難しさを実感するだろう

日本でのカフェ事業に向けて彼らが選択したコーヒーはNZロースターコンテストで金賞に
輝いた経験を持つマックスコーヒーのベン氏への委託ローストだった

オーガニックの高品質豆をミッキーの細かなリクエストで日本人向けにベストローストで
輸出しケリケリとネットショップで販売することでNZをコンセプトとした展開を目指した

しかしベストローストした焙煎豆は日本に着くころにはギトギトに油が浮く
焙煎度合いを抑えたベターローストでは油浮きは抑えられるが狙った香味が出ない

更に輸入のコストを考えると一度に送る焙煎豆の量が多くなり消化までに数カ月掛かる
ことからドリップしても膨らまずエスプレッソのクレマも薄くなる

真剣に取組む程にNZとの距離が問題であることが明確になった

20年前なら何とかなったのかも知れないが、もはや日本でもスペシャルティーコーヒーを
前面に打ち出した専門店が次々と出現し雑誌もメディアもアメリカ発のサードウエーブ
第3波のコーヒー新時代を取り上げ始めていた

その夜、剛氏は私にコーヒーカラーズへの委託焙煎を依頼して品質と鮮度の向上を目指したい
との話だったが・・・

突き詰めて考えればNZが青森に変わっただけでないだろうか? 
そんな疑問を突き付け「自分で焙煎したらどうだ」と焙煎工房併設のロースターカフェ提案した

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「そんなことお願い出来るんですか?」と驚いた剛氏は自家焙煎の可能性を模索していたことや

本物のコーヒーを極めたいとの意向を、堰を切ったように話し始めた




PS この物語りは彼らから聞き、私は見た記憶だけを綴ったモノです
   事実と異なる事や私の思い違い、聞き違いも一部あると思いますが基本的にノンフィクションです

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by coffeecolors | 2013-06-26 09:49 | コーヒーカラーズ物語


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