2012年 03月 20日
前回、ご紹介した東ティモール産有機フェアートレードコーヒーのことですが・・・ 調べれば調べるほど「日本人が必ず飲まなければならないコーヒー」であることを実感しています。 先ず気になったのは有機の表示について 少し前のブログでもふれたとおり有機と無農薬は違い最低限の認められた化学肥料及び農薬については 現地慣行の半分以下を認めるとあります。 そこで、東ティモールの農業を支援する2団体に実情を確認したところ 「ご安心ください、私どもが支援する地域の団体については農薬や肥料さえ買うことすら出来ないのです」との答えが。 殆どの小作民は収穫時に小さな子どもからお年寄りまで皆近くの原野に近い山に分け入り少しのコーヒーを大事に持ち帰るそうです。 「大きくて赤い実を」と一生懸命探してきたコーヒー豆だけが唯一の現金収入だそうで正に自給自足の生活。 もちろん電気、水道、ガスも殆ど整備されておらずたき火で光と暖を取り山の湧水を竹の樋で村に引きこんでいるとのこと。 何故この国がこんな状態のままで? これには我が日本の大きな責任があることを思い知らされました! 第2次世界大戦当時日本はこの東ティモールを侵略し敗戦時にはインドネシアが武力介入し続けたそうです。 その後も国連では何度もインドネシアへの軍撤退と東ティモールの民主独立を当時のスハルト政権に働き掛け 国連での決議で強制介入を試みましたが当時の日本はインドネシアを支持し国連決議を否決し続けました。 その結果、長期に渡る虐殺や拷問、強姦などで何と国民の4分の1もの人が亡くなったとも言われています。 だから東ティモールの人々にとって日本人はインドネシアに武器や弾薬を買う為の経済援助を続ける敵国だったのです。 しかし、2002年の民主独立後に医薬品を持って走り回ったり民主的な選挙の方法を教えたりする日本の民間の援助団体が入り 現在では経済的な自立のためにフェアートレードという手法でコーヒー豆を栽培し売ってくれるパートナーとしてともに頑張っています。 彼、彼女らのお陰で日本も信頼されることが出来、更に我々コーヒー屋は作り手の顔が見える 「安心」「安全」「美味しい」そして何よりも「人に地球に優しい」素晴らしいコーヒー豆に出会えたのです。 現在の日本は不況やデフレで苦しんでいると言われますが見方を変えると贅沢に慣れすぎた平和ボケした人々が少し懐が寂しくなって 必要以上に悲観し誰のせいだ!と罵りあっているだけに思えてなりません。 だから、東ティモールのコーヒーは一度は「日本人が必ず飲まなければならない」のです。 そして、もしその味と香りが素晴らしいと感じ適正な価格だと思うのであれば二度三度と続けて飲んで下さい。 このことは支持する人々のために1票を投じる又は助けたい人々のために無理せづ継続して寄付を続けるような感じですが その代償として、いやそれ以上の素晴らしい味と香りと憩の一時をこのコーヒーは届けてくれます。 我々コーヒー屋のロースター(焙煎者)はこのコーヒーが持つ素晴らしい味と香りを正しく最良の状態で皆様にご提供する責任があります。 とは言っても入手できるコーヒー生豆の量が少なく限りはありますが是非心ある人たちと草の根的に有機フェアートレード焙煎したての 新鮮な東ティモールコーヒーを日本人として誰でも一度は飲まなければならないことを本気で伝えたいと考えています。 本当に「作り手の顔が見える」ということは・・・ 笑顔だけではなく 泣き顔や 怒っている顔も 見えるんです。
by coffeecolors
| 2012-03-20 19:20
| コーヒー豆知識
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