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COFFEE COLORS ロースター&バリスタ

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2009年 11月 27日

『酸味の無いコーヒーはどれですか?』

初めて来店されるお客様から聞かれる№1の質問です。

一般的な答えとしては『ブラジルのナチュラル製法であれば、ほろ苦くて甘みもありますよ』という案内であればOKです。

しかし、本当にそれで良いのでしょうか??

そのようなお客様にグアテマラアンティグアやコロンビアプラナダトリマのストレートを試飲頂くと『美味しい!』との反応がほとんどです。
酸味のキャラクターが持ち味のオリジンなのに、お客様は酸味を感じないだけでなく、美味しさを感じるのはどうしてでしょう?

問題はコーヒーが持つ酸味ではなく一般流通豆のほとんどが次の2点に大きな問題があります。

先ず第一が焙煎後20日以上を経過した酸化したコーヒーです。
どんなに良質の豆でも経時変化による酸化で鋭い酸味(アシッド)が焙煎後20日あたりから少しずつ感じられます。
ただ、現在の食品表示法では豆で1年、粉で半年の賞味期限が認められていることから市場に出回るコーヒーのほとんどは、かなりの酸化状態となってしまっています。

そのような豆はアロマを含む二酸化炭素が抜け、淹れる時のふくらみが無く、まるで砂に水を注いでいるような状態になります。

こちらが、新鮮なコーヒー豆の状態です!
『酸味の無いコーヒーはどれですか?』_a0143042_1385764.jpg


このような状態の酸味は、柔らかく甘い後味がある(アシディティー)コーヒーテイスターの間では良質の酸味という表現します。
つまりコーヒーの酸味とは良質の酸味アシディティーであり酸化した物はテイスティングの対象とはなりません。
スペシャルティーのテイスターは、この良質の酸味を最も重要視しながら、評価し合っているといっても過言ではありません。

次の酸味として加熱不足や表面だけが焙煎された芯残り、つまり生焼けコーヒーの不快な酸味があります。

主にジェットロースターでの短時間焙煎やミディアムローストの際に良く見られます。
生豆を選び5分程度で焙煎されたコーヒーはオリジンによって青臭い酸味と渋みが残ることがあります。
また、夏期や長期間の油浮きを抑えるために焙煎度合いを抑えすぎると芯残りになってしまします。

キリマンジャロのミディアムローストなどに青臭い酸味、渋みがでることが多いですが焙煎機の能力や焙煎技術の不足が問題です。

皆さまも酸味のあるコーヒーを毛嫌いしないで良質の酸味を是非お楽しみください!

by coffeecolors | 2009-11-27 13:27 | コーヒー豆知識


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